『In Flames』

見知らぬ地平は遠のくばかりの名前と青から成る境界。
私のひかりの拉いで泣いたらそんなもんは最後の時間のあなただけですそういう取り決めですからなんて表記されてうるさいのうるさい。
歩幅のひとつもあわせてくれないリアルの意識はわたしを損ねて死なないところがかわいい。

だからかけらのひとつっきりさえ含まれないで淡くも濡れてもいないのこのくちびるは。
緋の丹の結んで詰めこんだ壜のそれごとだってすべてのことばに足りやしないからぶちまける、そのくらいちいさなおんなのこでいたかったバグっててあたし。

私は私のつめさきのまだ熱い沙を筒に移して水をつくるばかりでいる。
こぼれおちる色彩のまとわりついて輪郭を微細化する過程、記録しながら記憶するみたいな器用さが魔法だなんて思わないからもうずっと解けてるし醒めてる。
仕掛けという語の内実なんて知りようもない嘘ばかりつきたいいまだって死ぬまで。

死んでも知れない表裏のどこかにどこまでもたかい解像度で祈りのことばが織りこまれている。
形跡ばかりをなぞって生まれる線の愛らしいのが君だとわかればまたたくまえからかなしいことまで解析したよねいままでにぼくら。
うまれてほどけた流体をそれきりそそいで暮らしてく雪のように軋む世界でどこまでもくだらないわたしでありたくてぼくはひとりで。

季節のはざめに見る火と風は定まらないで比喩が成立する。
どうしてかなんてだれにわかるはずもない。
くらべるなにをも知れないでそう思うことの理由なんてきみにわかるはずもない。
きれいでだからわたしはあれらが好きだったなんて言えるはずもない。
わたしはあなたに旅の話をしてやりたかったやさしいせいでなんにも気に入らなくていい。

まだ音の染めつけられて痛まないころの抛射を見ていたあたしたちにはかたわらの星の普通さがうれしかった。
書きつけられればほんとうらしさのすこしだって感じさせないでにぎやかな欺瞞だったと記録してある本を読んでいるのいまだに。
聴いてる?
反響しましたってあたし言ったよね?
それは反響でした。
毀れました。
それは意味が毀れましたの哥でしたってあの時に。
きれいな風に似てました。
それはきれいな風だったふりがなをふって丁寧な風だったってあたしはきみに言ったよね?
ねむりたいねいますぐにって。
だれかみたいにねむりたいそうしたいそう思ったのでした不安定さも一緒にぼくたちはならんで手だってつないでねむりたいって。

歩くのが得意だなんておさないくちぶりでころころと蓄積されるきみでいるのが誰よりも上手かったわたしはって追記する、くすぐる、くるくるわらって毀れてる。

わたしはきみを、見るのが好きだった、話すのも、たぶん好きだった。
おしゃべりなんて他愛ないなんでもないなんにもならないものが好きだった。
記述するから?
記述するから。

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