『level cloud』

節度あるひかりと言ったろうか彼は、でたらめな空白に脳髄のはらはらと配置されてわたしは言語感覚の途方もないけだるさとともに収蔵され刻まれ永遠に輪郭しつづける、近似値どまりのあなたを幻視する、うそばかりいつわりばかりどうしようもなさばかりひろいあつめたくって蒐めたくってわたしはあなたのためにとうそばかり、いつわりばかり、好きだから、そうしたいと思ったのあなたのためにあなただけのためにわたしはまちがっていたいすべてをあらゆるただしさとそうでなさの境界線上に奏でていたいぜんぶをそうしてまちがって、知っていて、わからないでいてほしかった、忘れないでなんてだってわたしだって離れてゆかないでわたしをわすれないで知らないでいてってわたし、夢見てばかりいて、ただしさくらいの温度感でいて聴こえないでいたってなにもかも、そうだとしても、ねえ、ねえっていわれたかったのかもしれないねえってわたしはあなたに何度だって触れられたかったのかもしれないね、ねえ、ばかみたいってそんなふうでいてほしかったのかもしれないね、しずかだってことの証左をわたしたちは落花に求めたんじゃなかった、春の日、月の夜、波はないの凪のいちどだってこなかった存在しないの事象の地平のどこでだってここでだってちぐはぐでうるさい、まじりあってかえってうるさくなんてなかったひかり、かぎられたひかりのなか再生されてゆく音階のことばかりわたしたちは気にかけている

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