風絃の音沙に編む路路は曖昧で冥い
低木仰いで言葉の輪郭蛻の陽曳きに這いなぞるぼくたちはだからなんにも変わらない嘘を明日に持ちかえって翳した
きみにあげればなんだって僕はうれしい
とおりすぎたらぜんぶが夢でいやだってうれしい
こわいんだったら哥えばいいよ
追いはぎみたいな夜
つけまわしたのふたり
泣くほど好きなら真理だけ
それだけ拾って端縫う指もない
見えないね
ばかみたい
枯れない世界のあなたはさよなら
痕跡ばかりで恋わずらえば
病層めぐって待ちびと不在
自閉の包摂まどろむ輪舞曲
形成するなら群れ散らせて
きみらの構成さぐって厭いた
ひきぬく脚さえ隠喩を萌す
もう遅いいまだって
まだ早いいつまでも
戯言に撓んだ呼気泡立てば冥契
からっぽだなんて嘯く月毎錯渺
なんにもないって手を出せよ
学の秩序だって薄網に飜る朝しか知らないの
困迫騙って剥ぐ落莫に透ずる差異しか触れさせやしないくらい大事だなんて言うのなら、あなた、肯定されないことごとみんな、誰にも解けないくさぐさみんな、甘雪ごしにも咲って棄てたらおしまいめかせてよかったかもね
ぼくらがいつにもすきなのは、ゆら、遠藍の燈のつづら咲いてわずかばかりの残響を降る折の冬、自壊した水底のたゆたってひかりの銜みこむいま、やかましくってしずかないまが、きみくらいには、きっと
まだすこしばかりうずく季に蒼い線の引かれてゆく
理の転回を待つ聲の、ゆらめく果てすら忘じたみたいにわたしの数えた境界並んで踏みこえる
ねえ、十六夜う絲にも奏でるまひるはありますか
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